心理的な駆け引きに探偵が絡んだら
心理学を利用した男女の駆け引きを描いた短編小説を読みました。
女性の方は気になる男の気をひくために、その相手の趣味や嗜好などとことん調べつくして、時には捨てた書籍を拾い上げもした。
その一部が心理学の本だったから、女性もその本を読んで心理学を猛勉強。
そうして作り上げた女性像は、面識のある異性の多くが気になるけれどなかなか口説き落とせない、高嶺の花。
気になる男は結婚したけれど、それでも奥さんの人物像を考えたら「高嶺の花へのちょっかい出しくらいはするだろう」と思えた。
時が流れて男が女を家に送り、そのまま家に泊めるときがきた。
男から切り出したのだけど、女がお願いした口実は「実はストーカーの目線を感じてる」
その目線についての描写説明は、男の妻も言っていたものと同じ。
だから男は共通のものを感じて守りたくなるのだろう。
怖かったのがそのストーカーは女が男の妻にやっていたものだ。
男が共通項や守りたいって思いを作り出すためにわざわざストーキングしていた。
そして泊まった家で男がみたものは、どれもこれも見覚えあるものだった。
それもそのはず、捨てた書籍を女が拾い上げたのだから。
どちらもお互いに知られず心理学を勉強したもの同士だ。
もしいずれかがばれていたら、ストーカー調査や浮気調査の出番かもしれない。